7 月 17 日 午前 6 時
おっさんは熱い決意を胸に秘め、ジャンダルムに旅立って行ったのだ。
なにかやたらめったら不安なかんじ・・・。
★
3 時間後に帰ってきました。
天候不良のため、おっさんの出発後 30 分ほどでガイドさんから中止の連絡がありました。おっさんはすでに出発していたため、集合地まで出かけて中止を知り、ほえーとした顔で帰ってきました。
かくしてジャンダルムへの道は再び振り出しに戻ったのでした。
続く。(たぶん。)
★★★
ジャンダルムへの道 改め、白馬・穂高で観光!
7 月 19 日
せっかくとった長期の休みを無駄にするのはもったいない! ということで、急遽、観光旅行を企画する。
ここで苔球づくりにチャレンジした。(天気予報が雨のため、時間を持て余しそうだったので、前日に予約でお願いしておいた。)
土台をつくり
回りを固めて
購入したお花や植物を植え込み
表面に苔を貼る。
あとは木綿糸でぐるぐる巻きにして固定する。
完成~♪
しかしこうして旅の初日に完成した苔球を、残り 3 日間持ち歩くことになるのでした。
この日は白馬の栂池高原の宿まで移動。
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7 月 20 日
この日は、穂高の「ラ・カスタ ナチュラル・ヒーリング・ガーデン」の予約を入れてある。 天気が良ければそちらの予約をキャンセルして、白馬大池までの登山を予定していたのだけれども、夜中じゃーじゃー降りの大雨で、明け方も濃い雲に覆われて視界不良。
しょうがないので登山をあきらめ、栂池自然園をちょっとだけ回ってから予定通りガーデンに向かうことにする。
早朝にもかかわらず、ゴンドラ乗り場には順番待ちの行列ができていた。私たちの番が来て、宿で購入したゴンドラ+ロープウェイと入園料が込みの割引チケットを渡すと、「これ、子供用チケットですよ」と冷静に指摘される。買ったときに払ったのは大人料金なので、慌てて取り替えてもらいにおっさんが宿まで走った。
気を取り直してゴンドラに乗って出発。
ロープウェイへの乗り換え口付近に生えていた「おおしらびそ」には、実がすずなりに。
今年は当たり年だそうです。
自然園に到着する頃には、あんなに立ち込めていた霧が晴れはじめた。
なに、この快晴! これだったら、白馬大池まで登ってみても良かったかもしれない・・・。
山並みもくっくりと。
このあと、リュッカちゃん湿原に落ちる。恐縮しつつ手探りでなんとか拾い上げたけれど危機一髪。ハシモトが「気をつけろ!オレも落とされたことある!」と耳打ちしていた。あのときもやはり公園だったね・・・。
雨が止んだので、タテヤマリンドウも開きます。
チングルマは花が終わってふにゃん となっています。
ツマトリソウ。
他にもマイヅルソウやキヌガサソウ、コイワカガミなど、可愛い花がたくさん咲いていた。
花々が咲き乱れる湿原は楽しく、(きつい山歩きなしで)ダイナミックな山並みを眺望できる、くまのお気に入りの公園です。
しかし穂高に向かう電車に間に合うように、名残惜しいけれどもう下らなければ。
電車に乗って安曇沓掛駅へ。ここにある「ラ・カスタ ナチュラル・ヒーリング・ガーデン」は、入園者が 1 日限定 100 名までに制限されていて、事前の予約が必要です。
すごくよくお手入れされているお庭です。自然の中に咲く花とは一味ちがう趣があり。
デート気分なリュックとリュッカちゃんであった。
アフリカの王様の日傘みたいじゃない?
園内のカフェで、身体によろしいブレンドのお茶と、焼き菓子をいただきました。
こういうお庭のあるおうちに住みたいなー。お手入れたいへんそうだけど・・・・。
園内には、オイルトワレなどを手作りできる体験工房もあります。
自分で作るまではいかなかったけれど、ショップでとても良いアロマの香りがしていたので思わずレジのお姉さんに「このお部屋のにおいはなんですか?」とたずね、レシピを教えてもらい、そのまんまのアロマオイルをおみやげに買ってしまった。
ちなみにそのレシピとは、「 ヒノキ 3 滴・マジョラム 2 滴・レモングラス 1 滴」でした。これでうちも良いにおい~になるといいな。
ガーデンでヒーリング体験を完了し、曇天が一転してかんかん照りの陽射しの中、穂高駅へ。レンタカーを借りて、大王わさび農園に行ったけれど、きつい日光を浴び続けてくたびれてしまったため、早めに宿に向かうことに。
「摘み草」というお宿で、窓の外には緑がいっぱい。
そしてなんと言っても料理がすごい。
かじかだよ。おっさんは落語の「鰍沢」のかじかですね!と言ってかなり盛り上がっていたよ。
クラムチャウダーのパイ包み。あつあつのサクサクでおいしかった。
焼肉まで。その場ですりおろしたわさびをつけていただきます。
グランド・フィナーレというかんじで登場の鯛しゃぶ!
うーーん、おなかいっぱい。
夜には、明朝入れ替えで女性が使えるはずだった岩風呂が事情があって使えなくなったということで、30 分限定で貸切させてもらった。大きな岩をくりぬいた変った露天風呂で、楽しかった。
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7 月 21 日
夜中から明け方にかけて大雨。この日は、安曇野の「わんだぁえっぐ ネイチャー & チャイルド」でラフティングによる川下りを予約していた。昨年、わさび農園内の清流で川下りをする様子を見て以来の念願だったのだけれど、この雨では中止かなー、とがっくりしながら電話で確認すると、「このくらいの天気なら十分できますよ」とのこと。半信半疑でわんだぁえっぐに向かう。
秘密基地のような手作り感満載のわんだぁえっぐで出迎えてくれたのは、ツアー・ガイドの通称「くまさん」。なんというか、「川のくまさん」といった風情の素敵な方であった。出発点のわんだぁえっぐ横を流れる川は雨水を集めてかなりの速度で流れているように見えたのだけれど、「このくらいのほうが面白い!」と断言するくまさんに率いられ、埼玉から来られた可愛い小学生の兄弟ファミリーと合流して、一同おっかなびっくりツアーに出かけることになった。
わさび農園のある支流に入る。有名な水車脇を漕いだ。
サクラ号のクルーたち。
一致団結。
ヒミツの清流で小学生兄弟に負けじとサワガニを探すおっさん。
くまさんのガイドで下る穂高の川は、上空をプテラノドンが舞い、水面下ではピラニアや人食い鮫が待ち構えているという、まさにワンダー・クルーズであった!
いやー、楽しかった!今度うちの甥っこ姪っこも連れてきたいな~。
ゴール地点から、下ってきた道筋を顧みる。
白い波が立っているところを乗り越えるときにはボートが大きく揺れ、水しぶきをいっぱい浴びとてもスリリングだった。
おみやげに購入した、くまさん直筆の絵葉書。実体験を基にされているそうで、深い。
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ジャンダルムの過酷なたびになるはずが、思いっきり観光とレジャーを楽しんだくまたび一同であった。
たびの終わりにこんなに軽い足取りで駅の階段を登ったのははじめてだー。(念のため持参した軽登山の装備が入った大きなかばんをずーっと持ち歩いたおっさんは、いささかくたびれていたけれど。)
初日から、けなげにくまたびを共にした苔球の「こけまるこちゃん」。ベランダで元気に花を咲かせています。
おっさんは、9 月の連休くらいに、ジャンダルム・リベンジを計画しているらしい。