3 月 21 日
この季節ともなれば
バイソンのりこ (義母)
VS
わたし
<<イメージ画像; プロレスリング NOAH 森嶋選手。>>
※
前日には「朝ごはん食べなくていいよ!お弁当持っていくからね」と電話があった。
毎年、偕楽園へ向かうフレッシュひたちの車内で、バイソンのりこが大事に抱える大きなバック(持とうか、と申し出ても頑なに拒否される)から取り出されるから揚げ&おにぎりが振る舞われる。私もいい年齢なので朝から油物は正直きつく、考えた末「朝ごはん食べてきちゃったので」と言い訳する回避策を編み出したことがあるのだが、その翌年からはこうして事前に「朝ごはん食べてこなくていいよ」というけん制が入るようになってしまった。
お義母さまにしてみると、手作りのから揚げを私たちに食べさせることが、恒例の旅の楽しみの 1 つなのだと思う。それを彼女の目の前でもりもり食べることが我々の使命なのだ。それに気づいてからは悪あがきをやめ、おとなしく朝食を抜いて参加することにしている。
しかし今回の旅行は例年どおりとはいかなかった。
上野駅にたどりついた我々を待ち構えていたのは、改札前の人だかり。前日の強風のせいで、電車に大幅な遅れが出ている。
そういえば、20 日夜、凄まじい暴風雨で、うちのマンションもがたがた揺れていたものなぁ・・・。
指定席を確保しておいた電車はまったく出発の目途がつかず、その時点でホームに止まっていたのは 1 時間前に出ているはずの電車。なんとか出発できそうな様子のその電車の自由席に乗り込んだ私たち、席が確保できず通路に立っていくことに。そんな状況で、朝ごはんを食べてこなかった私を気遣う優しいバイソンのりこ。「朝ごはん食べる?」と混雑する車内で立ったまま弁当を広げようとする勢いのバイソンのりこ。
心の中で思いっきり突っ込みつつ、ひきつり笑いで「今はいいです」と制する。結果的にすきっ腹で 1 時間半立ちっぱなしという苦行になってしまったが、気合いで乗り切ることにする。
そんなとき、心優しい女性が、「どうぞ座ってください」とのりこに席を譲ってくださった。しめたとばかりにその席に腰を下ろすのりこ。慌ててのりこに代わってお礼を言う。その脇で、私の服のすそを引き「座りな!ここ座りな!」とせっつくのりこ。自分はいいからと嫁を座らせようとする心優しいのりこ。だけどお義母さんがお年寄りだから席を譲ってもらえたわけで、私が座ってしまっては譲ってくれた女性の厚意を無にすることになる。いいからお義母さん座ってて、と断っても、繰り返し「座りな」と声を掛けてくる。
狂おしい気分になりつつ「お義母さん立つのが平気だったら、譲ってくれた彼女に座ってもらって」と告げると、やっと座席に落ち着いてくれた。
しかし、年配者を連れた旅行なのだから、いきなり満員電車に乗り込んで他人に気を遣わせる前に、電車を遅らせてでも両親が座って行けるように、私たちが配慮するべきだった。そして前もって話し合うこともなくこの電車に先導し、涼しい顔で文庫本に没頭しているおっさんにむかっ腹が立った。おっさんは身内だけに、両親の体力ならいけると見積もったんだろうけど。
そして義父はというと、空気だった (人ごみの中では緊張し、普段の饒舌さは影を潜めて無口になってしまうらしい)。
そんなこんなでようやくたどり着く頃にはヘトヘトになってしまった偕楽園。
前日の激しい風雨のため、梅の花は散りまくってしまっていたのであった・・・。
したがって写真もすくなめ。
その後も奔放で純粋で衝動的なのりこに、色々と奔放され続けたのだけれど、なにかここまで思い出してきただけでぐったり疲れてしまったので、このへんでやめておく。
久しぶりにハシモトが歌います。
また来年! (今年はギブアップ。)
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おまけ。
大洗ホテル「海鮮ダイニング 風和」 のあんこう鍋。
水を使わない本格派どぶ汁を堪能。
丁寧に作ってくださった、しめのおじやが感動的においしかったです。
ホテル前の大洗海岸。
よしお (義父)が磯で拾った生きている巻貝をくれた。(正直困って海に返しに行った。)